十代目 山崎吉左衛門

山崎吉左衛門紙業 

檀紙制作の第一人者である山崎吉左衛門の技法を現在十代目が受け継ぐ。皇室での宮中行事に弊社の大高檀紙が用いられる他、高僧や日本伝統諸芸の許状・免状用紙に檀紙が使われている。独特の皺模様をもち、極めて個性的な存在である檀紙。

その風合いを生かし、風炉先屏風、紙釜敷といった茶道具を始め、檀紙を素材と据え新しいものづくりにも取り組んでいる。全工程を一貫して行い作り上げる品々は、分野を問わず多くの関係者が愛用している。

 

檀紙の可能性

檀紙を残したい。その為に、特有の技法を極め頑なに伝統を継承する。その一方で檀紙を一つ先のモノとして形に残していく事を重視し、常に檀紙の可能性を探り続けてきた。企画力がなければ伝統は残していけない。現代の生活様式にあった使い方と檀紙ならではの存在感を最大限に引出すためにはなにが必要か。後継者と共に、檀紙の新しい魅力を伝える為、日々挑戦し続けている。 

 


山崎吉左衛門の檀紙

唯一紙の神様が祀られている大瀧神社・岡太神社のもと、越前五箇は日本屈指の和紙の産地として栄えてきた。檀紙の歴史は古く、850年程前正倉院に出典している。平安時代、「源氏物語」のなかで~うるはしき紙屋紙~と併記された。清少納言もまた「枕草子」の中で秀れた美紙と賞賛した。戦国時代には古文書として多く用いられ、この紙を好んで用いた秀吉により『刀狩令』、『海賊法度』などの朱印状に残されている。その他、歴代徳川将軍の朱印状・感状などにも大高檀紙が使われており、格式の高い紙として伝えられている。

独特の技法を必要とするこの紙は、「漉屋秘伝之儀二付難申候」ものとして、殆ど改良を加える事なく門外不出で継承されてきた保守的な紙だ。大高・中高・小高(大鷹・中鷹・小鷹)などの名称は、紙の大きさと皺の高さによって分けられ、いかにも鷹の爪の如く鋭く且つ細かい皺からそう名付けられたと言われている。並皺・伊達皺・菱皺など様々な檀紙の表情を楽しむ事ができる。